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AM-PIO

第1章 はじめに

1-1) 用途制限

  • 次に示すような条件や環境で使用する場合は、安全対策へのご配慮をいただくとともに、弊社にご連絡くださるようお願い致します。
    1. 明記されている仕様以外の条件や環境での使用。
    2. 人や財産に大きな影響が予想され、特に安全が要求される用途への使用。
  • 本製品は人の生命に直接関わる装置 (1) や人の安全に関与し公共の機能維持に重大な影響を及ぼす装置 (2) などの制御に使用するよう設計・製造されたものではないため、それらの用途に使用しないでください。
    1. 人の生命に直接関わる装置とは、次のものをさします。
      • 生命維持装置や手術室用機器などの医療機器
      • 有毒ガスなどの排ガス、排煙装置・消防法、建築基準法などの各種法令により設置が義務づけられている装置
      • 上記に準ずる装置
    2. 人の安全に関与し公共の機能維持に重大な影響を及ぼす装置とは、次のものをさします。
      • 航空、鉄道、道路、海運などの交通管制装置
      • 原子力発電所などの装置
      • 上記に準ずる装置

1-2) 免責事項

  • 地震、火災、第三者による行為、その他事故、お客様の故意または過失、誤用、その他異常な条件下での使用によって生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。
  • 本製品の使用または使用不能から生じる付随的な損害(事業利益の損失・事業の中断・記憶内容の変化・消失など)に関して、当社は一切責任を負いません。
  • 仕様書や取扱説明書の記載内容を守らないことによって生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。
  • 仕様書や取扱説明書に記載されている以外の操作方法によって生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。
  • 当社が関与しない接続機器、ソフトウエアとの組み合わせによる誤動作等から生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。
  • お客様ご自身又は権限のない第三者(指定外のサービス店等)が修理・改造を行った場合に生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。
  • 本製品に関し、いかなる場合も当社の費用負担は本製品の個品価格以内とします。
  • 本製品の仕様書に記載のない項目につきましては、保証対象外とします。

1-3) 設置上の注意

  • 本製品は、水平で安定した場所に設置してください。
  • 不安定な場所(ぐらついた台の上や傾いたところなど)や小さなお子様の手の届くところ、他の機械の振動が伝わるところなどには設置、保管しないでください。
  • 「製品底面より小さな台」の上には設置しないでください。必ず製品(付属品なども含む)より広い平らな面の上に、本体全てが確実に載るように設置してください。
  • 本製品は、風通しのよい場所に設置してください。
  • 静電気の発生しやすい場所でお使いになるときには、静電気防止マットなどを使用して、静電気の発生を防いでください。
  • アルコール、シンナーなどの揮発性物質のある場所や火気のある場所には設置しないでください。
  • 湿気やホコリの多い場所、水に濡れやすい場所、直射日光のあたる場所、温度や湿度の変化が激しい場所、冷暖房器具に近い場所に設置しないでください。感電、火災、製品の変形や動作不良、故障に繋がる恐れがあります。

1-4) 使用上の注意

  • 本製品は精密機械です。落下させたり強い衝撃や振動を与えないでください。変形、故障の原因になります。
  • 煙が出たり、変なにおいや音がするなど異常状態のまま使用しないでください。
  • 異物や水などの液体が本製品内部に入った場合は、そのまま使用しないでください。
  • 本製品を長時間使用していると、筐体温度が上昇する可能性があります。筐体温度が高いときに長時間触れないでください。低温やけどの恐れがあります。
  • 本製品の分解や改造はしないでください。
  • 本製品の上に乗ったり、重いものを置かないでください。
  • 本製品を移動する場合は、安全のために電源を切り、全ての配線を外したことを確認してから行ってください。
  • 万一、異常や故障が発生した場合は、直ちに電源を切り使用を中止してください。そのままご使用になりますと故障の範囲を広げたり、思わぬ事故の原因になります。
  • 本製品に付属の機器の接続や取り外しをする際は、無理に接続や取り外しをしないでください。また、確実に接続や取り外しがされていることを確認してください。故障の原因になります。
  • 本製品を廃棄する場合、環境汚染を防止するために、各国の法律や地方自治体の法令などに従い、適切な分別廃棄をしてください。

第2章 概要・仕様

2-1) ご使用の前に (内容物の確認)

AM-PIOT(端子台モデル) / PIOM(MIL コネクタモデル) (以降、「AM-PIO」と呼ぶ) には以下のものが同梱されています。ご使用前に下記のものが添付されているかをご確認ください。

万一不足がございましたら、誠にお手数ではございますが、弊社サポートセンターもしくはご購入いただいた販売店へご連絡ください。

【内容物は以下のとおり】

□ AM-PIOT / PIOM × 1 個

□ 40PIN ヘッダー (SSQ-120-03-F-D) × 1 個

□ スペーサー 13mm (BS-2613E) × 2 個

□ ナベビス (PC-2605) × 2 個

2-2) 機能概要

AM-PIO は Raspberry Pi の GPIO 40PIN に接続する絶縁型のパルス入出力拡張 I/F ボードです。

本製品には以下の機能があります。

  • パルス入力 : 16 ch、最大計測周波数 : 1 MHz
  • パルス出力 : 4 ch、最大出力周波数 : 1 MHz
  • パルス入出力耐圧 : 5.5 V

2-3) 製品仕様・ハードウェア仕様

定格

外部電源入力
電圧範囲 MIN:-0.5 V
MAX:5.5 V
その他 (電源以外) の PIN
電圧範囲
(条件 : VDD = 5 V)
MIN:-0.5 V
MAX : 5.5 V
電圧範囲
(条件 : VDD = 3.3 V)
MIN:-0.5 V
MAX : 3.8 V

電気的特性

電源部
+5 V 電源 (Raspberry Pi 側) 消費電流 : OUT = 無負荷 MAX:150 mA
+3.3 V 電源 (Raspberry Pi 側) 消費電流 : OUT = 無負荷 MAX:20 mA
VDD:OUT = 無負荷 MAX:20 mA
VDD 入力範囲 MIN:3.3 V
MAX:5 V
入力 (パルス入力 : ch1~ch16)
入力数 16ch
Logic High:5 V 動作 MIN:4 V
MAX:5 V
Logic Low:5 V 動作 MIX:0 V
MAX:0.8 V
入力インピーダンス 100kΩ
動作周波数 1 MHz
出力 (パルス出力 : ch1~ch4)
出力数 4 ch
Logic High:5 V 動作、無負荷 MIN : 4 V
Logic Low:5 V 動作、無負荷 MAX : 1 V
最大出力周波数 1 MHz
使用コネクタ
端子台 TBL-009-254-02GY-2GY
TBL-009-254-04GY-2GY
TBL-009-254-08GY-2GY
※適合電線 : 26-18AWG
MIL XG4A-2634
※適合コネクタ : XG4M-2630-T
その他
インターフェース GPIO40 PIN:SPI
外形寸法 約 91 x 85 mm (突起部含まず)
質量 約 67.5 g

第3章 各部名称と説明

AM-PIO の基板構成、各部名称と端子について説明します。

3-1) 基板構成

基板の各部名称は以下の通りです。

CN# 説明
①コネクタ CN1 GPIO 40PIN コネクタ
②端子台 CN5 パルス入力用端子 (ch1~ch8)
③端子台 CN6 パルス入力用端子 (ch9~ch16)
④端子台 CN7 パルス出力用端子 (ch1~ch4)
⑤端子台 CN8 GND / VDD
⑥MIL コネクタ CN9 GND / VDD / パルス入力用端子 (ch1~ch16) / パルス出力用端子 (ch1~ch4)

3-2) 各部名称

端子台モデルの端子配列は以下の通りです。

シルク PIN# 説明
CN5 1 パルス入力 ch1
2 パルス入力 ch2
3 パルス入力 ch3
4 パルス入力 ch4
5 パルス入力 ch5
6 パルス入力 ch6
7 パルス入力 ch7
8 パルス入力 ch8
CN6 1 パルス入力 ch9
2 パルス入力 ch10
3 パルス入力 ch11
4 パルス入力 ch12
5 パルス入力 ch13
6 パルス入力 ch14
7 パルス入力 ch15
8 パルス入力 ch16
CN7 1 パルス出力 ch1
2 パルス出力 ch2
3 パルス出力 ch3
4 パルス出力 ch4
CN8 1 VDD
2 GND

MIL コネクタモデルの端子配列は以下の通りです。

PIN# 説明 PIN# 説明
1 GND 2 GND
3 VDD 4 VDD
5 未使用 6 未使用
7 パルス出力 ch4 8 パルス出力 ch3
9 パルス出力 ch2 10 パルス出力 ch1
11 パルス入力 ch16 12 パルス入力 ch15
13 パルス入力 ch14 14 パルス入力 ch13
15 パルス入力 ch12 16 パルス入力 ch11
17 パルス入力 ch10 18 パルス入力 ch9
19 パルス入力 ch8 20 パルス入力 ch7
21 パルス入力 ch6 22 パルス入力 ch5
23 パルス入力 ch4 24 パルス入力 ch3
25 パルス入力 ch2 26 パルス入力 ch1

GPIO 40PIN コネクタの端子配列は以下の通りです。

PIN# 名称 説明 PIN# 名称 説明
1 3.3 V 3.3 V 電源 2 5 V 5 V 電源
3 I2C_SDA /
GPIO2
未使用 4 5 V 5 V 電源
5 I2C_SCL /
GPIO3
未使用 6 GND GND
7 GPIO4 未使用 8 GPIO14 /
UART TXD
未使用
9 GND GND 10 GPIO15 /
UART RXD
未使用
11 GPIO17 未使用 12 GPIO18 未使用
13 GPIO27 未使用 14 GND GND
15 GPIO22 未使用 16 GPIO23 SPI_CE2
17 3.3 V 3.3 V 電源 18 GPIO24 SPI_CE3
19 SPI_MOSI /
GPIO10
SPI_MOSI 20 GND GND
21 SPI_MISO /
GPIO9
SPI_MISO 22 GPIO25 未使用
23 SPI_SCKL /
GPIO11
SPI_SCLK 24 GPIO8(CE0) SPI_CE0
25 GND GND 26 GPIO7(CE1) SPI_CE1
27 HAT /
ID_SD
未使用 28 ID_SC /
HAT
未使用
29 GPIO5 未使用 30 GND GND
31 GPIO6 未使用 32 GPIO12 /
PWM
未使用
33 GPIO13 /
PWM
未使用 34 GND GND
35 GPIO19 未使用 36 GPIO16 未使用
37 GPIO26 未使用 38 GPIO20 未使用
39 GND GND 40 GPIO21 未使用

3-3) 端子説明

各端子について説明します。

端子名 説明
VDD ターゲット機器の電源が 3.3 V の場合、ターゲット電源と接続してください。
※3.3 V 以外 : 未使用
※入力範囲 : 3.3 V~5 V
GND ターゲットの GND と接続してください。
パルス出力 ターゲットの入力端子と接続してください。
※入力数 : 16 ch、Logic High:4 V 以上、Logic Low:1 V 以下、入力インピーダンス : 100 kΩ
※ CMOS 出力
パルス計測 ターゲットの出力端子と接続してください。
※出力数 : 4 ch、Logic High:4 V 以上、Logic Low:0.8 V 以下
※CMOS入力

3-4) 簡易回路図

コネクタ付近の簡易的な回路図です。

  • CN5,6 : パルス入力用端子 (ch1~ch16) は下図のような構成です。

  • CN7 : パルス出力用端子 (ch1~ch4) は下図のような構成です。

  • CN8 : VDD は下図のような構成です。

第4章 本体のセッティングと組み立て・装着

4-1 本体のセッティング

SPI アドレスの設定

基板の表面にある半田ジャンパー (JP3~JP6) の実装を変更することにより SPI アドレス (GPIO ピン番号) を変更できます。

Note

初期設定は GPIO#8(JP3 ショート) です。

JP3 JP4 JP5 JP6 GPIO# 備考
- - - - - - - - - 8 初期設定
- - - - - - - - - 7
- - - - - - - - - 23
- - - - - - - - - 24

電源の設定

また、半田ジャンパー (JP7、JP8) を切り替えることで基板上の絶縁電源とターゲット機器の電源を切り替えることができます。

Note

初期設定は基板上の絶縁電源を使用 (JP7 ショート) となります。

JP7 JP8 説明 備考
- - - 基板上の絶縁電源を使用。 初期設定
- - - ターゲット機器の電源を使用。

禁止

🚫 半田ジャンパー (JP7、JP8) をどちらもショートさせることはやめてください。

4-2) 本体の組み立てと接続

40PIN ピンヘッダーの取り付け

製品付属の 40PIN ピンヘッダーを本製品の底面より垂直に装着します。

注意

40PIN のピンヘッダーの先端は尖っていますので、怪我には十分ご注意ください。

付属の 40PIN を垂直にセットしてください。       装着後はこのようになります。

Raspberry Pi ボードとの接続

Raspberry Pi 本体の GPIO ピンヘッダーと本製品を接続します。

そのまま Raspberry Pi の GPIO ピンへ垂直に差し込みます。

第5章 おわりに

5-1) 本資料ご利用に際しての留意事項

  1. 本資料は、お客様が用途に応じたハートランド・データ株式会社製品をご購入いただく為の参考資料であり、本資料中に記載の技術情報についてハートランド・データ株式会社が所有する知的財産権その他の権利の実施、使用を許諾するものではありません。
  2. 本資料に記載の製品データ、図、表、プログラム、アルゴリズムその他の応用回路例の使用に起因する損害、第三者が所有の権利に対する侵害に関し、ハートランド・データ株式会社は責任を負いません。
  3. 本資料に記載の製品データ、図、表、プログラム、アルゴリズム、その他全ての情報は本資料発行時点のものであり、ハートランド・データ株式会社は予告なしに本資料に記載した製品または仕様を変更することが有ります。ハートランド・データ株式会社製品のご購入に当たりましては、事前にハートランド・データ株式会社又は商社へ最新の情報をご確認いただきますとともに、ハートランド・データ株式会社 ホームページ(https://hldc.co.jp/) 等を通じて公開される情報に常にご注意ください。
  4. 本資料に記載した情報は、正確を期すため、慎重に作成したものですが、万一、本資料の記述誤りに起因する損害がお客様に生じた場合には、ハートランド・データ株式会社はその責任を負いません。
  5. 本資料に記載の製品データ、図、表に示す技術的な内容、プログラム及びアルゴリズムを流用する場合は、技術内容、プログラム、アルゴリズム単位で評価するだけでなく、システム全体で十分に評価し、お客様の責任において適用可否を判断して下さい。ハートランド・データ株式会社は、適用可否に対する責任は負いません。
  6. 本資料に記載された製品は、人命にかかわるような状況の下で使用される機器あるいはシステムに用いられる事を目的として設計、製造されたものではありません。本資料に記載の製品を運輸、移動体用、医療用、航空宇宙用、原子力制御用、海底中継用機器あるいはシステムなど、特殊用途へのご利用をご検討の際にはハートランド・データ株式会社または商社へご照会ください。
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