CAN ペイン
このページでは、[CAN] ペインについて説明します。
概要
[CAN] ペインでは、テスト実行中に送受信を行った CAN メッセージを時系列順に確認できます。
複数のツール・複数のチャンネルで通信を行う場合、全ツール・全チャンネルでの送受信データが時系列順に表示されます。
[CAN] ペインに表示される各列は以下を表しています。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| Time | テスト開始からのタイムスタンプ。ms 単位まで表示します。 |
| Direction | 送受信方向。TestRunner からの送信が ”Send”、TestRunner が受信した場合は ”Receive” が表示されます。 |
| Identification Name | CAN メッセージを送信 / 受信したツールの識別名。CAN 通信設定で各ツールごとに設定されています。 |
| Ch | CAN メッセージを送信 / 受信したチャンネル番号。 |
| Frame Type | 送受信した CAN メッセージのフレームタイプ。”Data Frame” または ”Error Frame” が表示されます。 |
| ID | 送受信した CAN メッセージの ID。16 進数で表示されます。 |
| DLC | 送受信した CAN メッセージの DLC (データ長)。 |
| Data | 送受信した CAN メッセージのデータ。1 byte ごとに 16 進数で表示されます。 |
Note
ミリ秒単位で同時刻に送受信された CAN メッセージの表示順は順不同になります。
CAN 詳細パネル
CAN 通信設定で DBC ファイルを設定している場合、[CAN] ペイン下部にリストが表示されます。
選択したデータを DBC のシグナル定義をもとに物理量に変換した値を表示します。
選択行の [Identification Name] [Ch] [ID] に対応するシグナル定義で表示されます。
対応するシグナル定義が存在しない場合はリストは表示されません。
表示される内容は [操作] ペインでの詳細パネルと同様です。
リストの内容は編集できません。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| Signal | DBC から読み取った SG_ で定義されているシグナル名です。 |
| Physical Value | 選択行から抜き出したデータを物理量に変換した値です。桁数は [Factor] の桁数に合わせて切り捨てられます。 |
| Raw Value | 選択行から抜き出した 16 進数値です。byte 単位で表示され、bit 数の不足分は 0 埋めされた値になります。 |
| StartBit | DBC から読み取ったの StartBit 値です。 |
| Length | DBC から読み取ったの BitLength 値です。 |
| Type | DBC から読み取ったの符号有無の指定値です。Signed または Unsigned が表示されます。 |
| Order | DBC から読み取った byte のエンディアン指定です。Motorola (ビッグエンディアン)または Intel (リトルエンディアン)が表示されます。 |
| Factor | DBC から読み取った Factor 値です。 |
| Offset | DBC から読み取った Offset 値です。 |
| Min/Max | DBC から読み取った Min/Max 値です。計算後の物理量が Min/Max の範囲を超える場合 Warning が表示されます。 |
| Unit | DBC から読み取った Unit 文字列です。 |
| Comment | DBC から読み取ったコメント文字列です。 |
Note
AUTOmeal では、DBC ファイルの定義のうち、"BO_", "SG_", "CM_ SG_" の読み取りにのみ対応しています。
Note
対応する bit が存在しないシグナルの [Physical Value] [Raw Value] は空欄になります。
他ペインとの時刻同期
[CAN] ペイン内の任意の行をダブルクリックすることで、他のペイン上の同一時刻のデータが同期して表示されます。
詳細は、ペインの時刻同期について を参照してください。
フィルタ機能
[CAN] ペインの任意の列のヘッダにあるフィルタマークからフィルタ設定を行い、特定の CAN メッセージを抽出することができます。
フィルタ設定を行うと、フィルタマークが
から
に変化します。
Note
テスト実行中はフィルタ機能を使用できません。
Time 列フィルタ
指定した開始時間 ~ 終了時間の CAN メッセージを抽出します。
チェックをオンにし、hh:mm:ss.fff の形式で時間を指定します。
開始時間のみ指定した場合は、開始時間 ~ 最後の CAN メッセージを抽出します。
終了時間のみ指定した場合は、最初の CAN メッセージ ~ 終了時間を抽出します。
Direction / Identification Name / Ch / Frame Type / ID / DLC 列フィルタ
Direction 列、Identification Name 列、Ch 列、Frame Type 列、ID 列、DLC 列のフィルタでは、チェックをオンにした選択肢に一致する CAN メッセージを抽出します。
ID 列のみ選択肢の検索機能があります。
検索ボックスに任意の文字列を入力し、[検索] ボタンをクリックすると、入力文字列を含む選択肢のみ表示されます。
Data 列フィルタ
以下に示す設定項目に指定した条件を満たす CAN メッセージを抽出します。
| 設定項目 | 説明 |
|---|---|
| トグルボタン | フィルタの有効・無効を切り替えます。 |
| ID | CAN メッセージの ID を 16 進数値で指定します。 |
| Signal | DBC ファイルで定義されたシグナル名を指定します。 |
| Physical Value | DBC ファイルのシグナル定義に応じた物理量を実数値で範囲指定します。 特定の 1 つの値のみを抽出したい場合は、両方のテキストボックスに同じ値を入力してください。 |
Note
CAN 通信設定で DBC ファイルを設定していない場合に Data 列フィルタを設定すると、CAN メッセージは 1 個も抽出されず、リストが空になります。